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2011年04月28日

祈りのような映画


 「秋刀魚の味」という映画をご存知でしょうか。これは「東京物語」や「麦秋」で有名な小津安二郎監督の遺作となった1962年の作品です。
最近DVDで観たので感想を述べてみます。
 さて、なぜ小津安二郎監督が世界的に評価されるのか。その答えは遺作となったこの映画にも十分発揮されていると思う。
小説の行間を読むという言葉があるが、まさに映像の行間を読むべき作品であろう。なぜセリフが棒読みなのか。なぜ視点がローアングルなのか。観るものは戸惑う。例えば、笠智衆の父親と岩下志麻の娘の会話の場面。笠智衆は画面の真ん中にいてこっちを向いて話す、また今度は岩下志麻の娘が同じように画面の真ん中でこちら側に向かって話す。こちら側とはどこか。映画の視点では父の場合は娘、娘の場合は父とそれぞれの視点なのだが、しかしもっとこっちに違う視点がある。それは私たち観客である。
 映画を観ながら、登場人物の視点に立ち、自分があたかも登場人物と同じ場所にいるような錯覚に陥る。これは小津監督の巧妙な仕掛けだろうか。
 この映画は男やもめの父親とその娘の関係を中心に戦後の日本の風景を描いている。
なんでもない、ルームライトや電柱、外灯、夜の街の看板等を小津は写す。
なぜ家の玄関を廊下の手前の奥に視点を置いてそこから動かないのか。まるで座敷童子が家の中から玄関を見張っているようだ。このように私たちには謎に思えるものが、監督にとってはこの位置、この視点しかないのだろう。
 題名は「秋刀魚の味」だが、秋刀魚は出て来ない。唯一出てくる魚は鱧(ハモ)である。笠智衆の同窓生たちが恩師であるひょうたん先生こと東野英治郎を招待する。
その中の料理に鱧の吸い物が出てくるのだが、ひょうたん先生は初めて食すらしく「この魚は?」聞くのである。鱧は結構高級な魚である。ひょうたん先生は婚期を逸した娘(杉村春子)と場末でラーメン屋を営んでおり、生活は豊かとは言えない。魚へんに豊と書く鱧には縁がないのだ。
 こう考えてみるとこの映画のエピソードそのもが高級な鱧ではなく庶民的な秋刀魚を描こうという意図があるのかも知れない。
どこにでもあるような、庶民的な、秋刀魚を季節を愛でながら食べるような家族。そんな家族やそれを取り巻く人々を小津監督は愛おしくまた祈るような気持ちで表現しようとしたのではないだろうか。
 最後に岩下志麻の娘が嫁いでしまった後、家の中の二階に上がる階段をじっと写している。二階に娘の部屋があったのだ。もうトントントンと二階上がってゆく娘が居なくなったという寂しさを、階段を凝視することで表現しているように思えた。
 
 なぜ、小津安二郎監督が世界的に評価されるのか。それは言葉を超えた映像の奥にある祈りのようなものが観るものに訴えかけるからではないかと思うのである。  


Posted by ricky0329 at 13:43Comments(0)

2011年04月22日

うわさの男 ハリー・ニルソン

映画「真夜中のカウボーイ」の主題歌でした。作詞作曲はフレッド・ニールという人。ニルソンが歌って大ヒットしましたね。
  


Posted by ricky0329 at 14:12Comments(0)

2011年04月05日

こんにちワン。あいさつの魔法。フルバージョン。


ACの「こんにちは。こんにちワン。・・・ぽぽぽぽーん」は見事に日本人の精神性を突いている。外国では決して見られないだろう。日本人の幼児性、子供性がこの広告をすんなり受け入れ口ずさむ。大人も子供もぽぽぽぽーんだ。多分被災した人々も少しは癒されるかも知れない。
  


Posted by ricky0329 at 11:13Comments(0)

2011年04月04日

金子みすず

 
 最近ACのCMで「こだまでしょうか・・・」という金子みすずの詩が流れています。
この、26歳で一人娘を残して自殺した女性の詩は、読む人の心を洗うようです。
娘が小学生の時に教科書に載った金子みすずの詩を覚えて諳んじてくれました。

「私と小鳥と鈴と」

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
  


Posted by ricky0329 at 13:33Comments(2)

2011年04月04日

そば「源八」

 二日酔いにはざるそばのツユが効く!と独り合点している私。昨日(1日)飲み過ぎたので朝から胃の調子がイマイチ。
いつもは近くの永楽庵に行くのだけれど、本日は河岸を変えて、裁判所前の「源八」に行ってきました。そういえば近くに「おめん」というそば屋もありますね。
 さて、そば屋らしい店構えの中に入ると、お店は5人掛け位のカウンターとテーブルが二つ位、奥に畳の部屋があり、やはりテーブルが二つくらいあったでしょうか。
訪問したのは土曜日お昼過ぎの時間帯、周りの官庁はお休みですが八割方の入り。結構繁盛している様子。
カウンターに座り、ざるそばを注文。カウンターから賄いが見渡せます。中には大将と中年というより初老の女性が2人働いています。メニューの種類は多いんですが、そつ無くこなしている様子です。テキパキ感はありません。
 ここは大分では珍しく「天むす」を提供しています。
ざるそばはコシのあるいい感じの仕上がりです。薬味のワサビと大根とネギを投入。ゆずの香りがするツユでした。最後にそば湯をもらいツユを飲み干しました。二日酔いの弱った胃には良いですねえ。皆さんお試しください。
ざるそば650円也。

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Posted by ricky0329 at 10:25Comments(0)