2018年04月04日

日本の借金問題について

 時々「国の借金1000兆円」とか「国民1人当たり約800万円の借金」というニュースが財務省発表ということで流れます。私からすると、これがほとんどいい加減な言い方です。まずこれは「国」の借金ではありません。正確には「日本国政府の負債」です。司法、行政、立法の行政府、いわゆる「政府」の負債が約1000兆円残っているということです。確かに財務省の発表する貸借対照表(BS)には約1000兆円の負債があります。

一方、「日本国」としての対外収支または資産は約349兆円で世界一です。なんと26年連続世界一です、次がドイツ。世界一の負債国はアメリカでダントツに対外負債を抱えています。次がスペイン。

 ではなぜ1000兆円もの負債を日本が抱えているのか。これはいうまでもなく一般会計予算を組む時に税収が不足しているので、「赤字国債」を発行し、なんとか予算を組んでいて、それが累積している訳です。では、政府が国債を発行するとだれがその国債を購入するのでしょうか。

主に購入するのは、ゆうちょ、市中銀行、保険会社等です。では、これら機関投資家の購入資金はどこからきているのでしょうか。それは、主に国民の預貯金な訳です。つまり国民の金で政府の負債を賄っている訳で、間接的には国民は債権者だということになります。

 また、この国債は全て「円建て」なので、借金が返せずに破綻などはしないということになります。そもそも「債権者」が一遍に取り立てるということは無いわけです。その点、ドラクマからユーロに切り替わったギリシャなどは、ユーロ建てのギリシャ国債の返還を迫られるといっぺんに財政危機に陥る訳です。自国で通貨を発行できない訳ですから。

 政府の経済目標は負債を減らすことではなく、対GDP比をできるだけ下げるということに目標を置くべきです。アメリカのGDPは約2,000兆円ですが、政府の負債も約2,000兆円あります。日本はGDPは約500兆で負債が約1,000兆ですから、GDPを上げる、いわゆる経済成長によって、対GDP比を下げる方向にシフトすべきであると考えます。
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Posted by ricky0329 at 13:22│Comments(0)経済
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