2011年03月04日
ブルジョワジーの密やかな愉しみ

最近の映画は商業主義最優先でアメリカ映画全盛である。フランスやイタリア映画もかつて程の元気は無い。この「ブルジョワジーの密やかな愉しみ」は、スペイン生まれのルイス・ブニュエル監督の1972年の映画。ルイス・ブニュエルといえばシュルレアリスム映画でサルバドール・ダリと協力して制作した「アンダルシアの犬」が超有名である。僕なんかこの「アンダルシアの犬」を観てルイス・ブニュエルを理解した気になっていたが、それは大きな間違いでありました。
ルイス・ブニュエルはスペインを出て、フランスやメキシコ、アメリカで多くの映画を撮った。中には商業的な映画も多い。
しかし、この監督の作品は今の商業的映画とは一線を画している。「ブルジョワジーの密やかな愉しみ」と何か意味深な題名だが、これはまともに食事にありつけない6人のブルジョワ達の映画である。
食事に招待されたのに、日にちを間違っていたり、カフェに行ってもコーヒーも紅茶も切れていて飲めない。なぜか、その理由は無い。
そう、なぜか不条理なのだ。しかし考えてみると世の中不条理だらけだ。旅先の外国で地震にあい死んでしまう。今朝元気に出て行った家族が二度と戻ってこない等々。
私は親鸞聖人が9歳で詠んだという「明日あると思う心の仇桜、夜半に嵐の吹かぬものかわ」だったっけ、が好きです。
今日咲いている桜が、明日も咲いているとは限らない。だから今が大事なのだ。
この不条理さが観ているものにもどかしさを起こさせる。煩雑に現れる「夢」の話。シュルレアリスムにとって「夢」は重要な要素でした。
そして、畑の中の一本道を会話もせず黙々とあるいて行く6人のブルジョワジー達。何処へ行くのか、目的地も歩いている理由もわからない。そして唐突に終わる映画。
僕なんかこの映画好きだけど、わからないという人が多いだろうなー。でもこの作品はアカデミー外国語映画賞を受賞しています。
Posted by ricky0329 at 09:34│Comments(0)
│映画
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